【番外編】Azureを使って一人暮らしの父を見守る(4)無線LANブリッジ装置でWi-Fiの範囲を拡張する

目次

はじめに

一人暮らしの父(80歳Over)を見守るため、Webカメラで動体監視を行い、毎日リビングで過ごしているかを見守るシステムを構築しましたが、調子に乗ってWebカメラを2台に増やしてキッチンにも設置しました。

Wi-Fiルータ本体は木造一戸建ての2Fに設置しており、1Fの真下に設置しているリビングのWebカメラはWi-Fi電波も十分届いているのですが、1Fのキッチンに追加で設置したWebカメラはWi-Fi電波の通りが悪く動体検知していてもブロックノイズが入ってしまい誤認識が多くて困っていました。

そこで、安価なWiFiブリッジとして、tp-linkのTL-WA850REを購入して、1Fのリビングに設置してWi-Fiの範囲を拡張しました。

過去の記事は以下ですが、今回は番外編ということで、見守りシステムとは関係なく単純にWi-Fiの拡張の記録記事です。

(1)WebカメラとLogic Appsの連携偏」「(2)Logic AppsとLINE連携偏」「(3)Logic Appsのタイマーで定期チェック偏

ビフォー&アフター

Wi-Fiブリッジ導入前の構成は以下のとおりです。

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Wi-Fiルータの真下にあるWebカメラは安定して接続できていましたが、キッチン側のWebカメラは電波状態が悪く、一応接続は出来るのですが転送速度に難があって動画のストリーム中にブロックノイズが混じってしまう状態でした。

これのおかげで、本来の目的である動体検知が正確に行えず、みまもりシステムとして不十分でした。

これを、電波状態の良い1FリビングにWi-Fiブリッジを追加して、2台のWebカメラのWi-Fi接続先を変更したところ、改善しました。

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もともとこうなる事を想定してWi-Fiブリッジを追加購入したので当たり前なのですが、少し構成変更時にスマートに行かなかった部分をTipsとして次章に示します。

TL-WA850REの手動設定

Wi-Fiブリッジと書いていますが、このTL-WA850REには2つのモードがあります。

「ブリッジモード」は無線機能を持たないルーターなどに接続してWi-Fiのアクセスポイントとして動作します。

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「中継モード(relay モード)」では、Wi-Fiの無線を中継して利用可能な範囲を拡張します。

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今回は「中継モード」を使用しますが、WPSによる簡単設定は行わず、スマフォアプリとWebブラウザを併用して設定しました。

簡単に書くと、(1)親Wi-Fiルータへの接続(SSID, Password)設定、(2)中継モードで使用するSSIDの設定、(3)Webカメラの接続先変更、になります。

注意点ですが、TL-WA850REがデフォルトでDHCPサーバ機能が有効になっており、親Wi-Fiルータの払い出すアドレスレンジから適当な範囲を自身のDHCPサーバとして再配布する設定になっています。

親ルータ: 192.168.1.2~192.168.1.254をDHCPで払い出す
TL-WA850RE: 192.168.1.100-199をDHCPで払い出す

Webカメラはルータの設定でMACアドレス指定で固定IPアドレスを割り当てていたのですが、TL-WA850RE経由にした場合に、別のIPアドレスが192.168.1.100-199の範囲で払い出されてしまいます。

おまけにTL-WA850REにはIPアドレス固定の機能が無さそうでしたので、DHCPサーバ機能はOFFにして親ルータからIPアドレスを払い出す設定に変更しましょう。

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これだけが注意点です。通常利用であればWi-Fiの無線範囲が拡張されて(接続先のSSIDの変更は必要ですが)便利に使えると思いますが、IPアドレスを固定化する必要がある場合には上記設定が必須ですね。

動作確認

Tapo C200の各設定画面のWi-Fiの状況を見て、今までキッチン側は電波状態は1/4程度だったものが3/4まで良くなりました。(リビングも元々3/4程度だったのが4/4まで上がりました)

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おわりに

今回はIEEE 802.11n/g/bのみに対応している安価なモデル「TL-WA850RE」を購入して試しました(WebカメラがIEEE 802.11gのみの対応であったため)。少しお高くなりますが、高速モデルである「RE200」でも良かったかなと今は思っています。

参考になれば幸いです。